ゲーム説明


サガスカーレットグレイス
機種:PSVita(VitaTV非対応なので注意!)
メーカー:スクウェアエニックス
価格:6800円+税



星神を裏切った罪で追放された神「ファイアブリンガー」邪神は彗星となり還ってくる。鎮まっていた冥魔達も暴れ始め、世界は危機に陥る。星神は一人の男に力を授ける。彼は人々を率い「ファイアブリンガー」と戦う帝国を打ち立てる。
冥魔は地下へと押し戻され、邪神の星は彼方へと去った。その後も邪神の星は、150年毎に還ってくる。時代時代の皇帝が「ファイアブリンガー」と冥魔達を迎え撃った。準備に怠りなく楽々と邪神を撃ち破る皇帝もあれば、油断の果てに世界を滅亡の淵に追い込んだ皇帝もいた。星神を裏切った罪で追放された神「ファイアブリンガー」邪神は彗星となり還ってくる。

鎮まっていた冥魔達も暴れ始め、世界は危機に陥る。星神は一人の男に力を授ける。彼は人々を率い「ファイアブリンガー」と戦う帝国を打ち立てる。冥魔は地下へと押し戻され、邪神の星は彼方へと去った。その後も邪神の星は、150年毎に還ってくる。時代時代の皇帝が「ファイアブリンガー」と冥魔達を迎え撃った。準備に怠りなく楽々と邪神を撃ち破る皇帝もあれば、油断の果てに世界を滅亡の淵に追い込んだ皇帝もいた。

七度目の襲来で遂に、邪神の星は砕け散った。1000年に渡る戦いに終止符が打たれたのだ。人々は平和の訪れに歓喜した。「ファイアブリンガー」の破片は地上に降り注ぎ、
それは人間と星神の勝利を祝う花火のようであった。「ファイアブリンガー」が消滅すれば、帝国も不要になる。支配を続ける帝国に対して、各地で反乱が起きる。それは皇帝の息子達による内乱へと繋がる。混乱の中、「ファイアブリンガー」を倒した英雄である皇帝が暗殺され、帝国はあっけなく瓦解した。それから70余年。帝国時代を知る者もほとんどいなくなった。

世界の混乱は続いていた。新たな危機が迫っていることに気が付く者など、存在しなかった。だが時代は主人公を用意する。

新しい時代の新しい主人公を。

公式サイトより抜粋


遂にこの日がやってきた。



リメイクなどは出ていたものの、完全新作と言うと缶コーヒーほどの値段で売られていた「アンリミテッドサガ」以来で実に14年ぶりの新作となったサガ。今年はFF15やトリコなど発売まで非常に長いこと待たされたゲームが続々と発売した年ですが、サガ信者の私が一番待っていた作品はもちろんこの『サガスカーレットグレイス』です。

信者なので何があっても買うのですが、発売前はいつも不安なのもサガ。本作は「ダンジョンが無い・バトルはすべてボス戦級・タイムラインシステムの新しいバトル」と新しいモノ尽くしでどうなるのか本当に分かりませんでした。

その為、褒めるところが発売前には正直見当たらず、初登場時のあまりにも長いロード時間が目についたりと不安だけが募っていきました・・・。ですがいざ発売してみるとそんなモノは杞憂で終わり、素晴らしい”サガ”がそこには待っていました!




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△ライター名横のマークを佐賀県マークにするぐらいの信者なので迷いなく雪月花BOXと乱れ雪月花エディションのVita本体を購入しました。20周年3DSの時もそうでしたが、サガのコラボ本体は大人でも持てるデザインでありがたい。



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△e-store限定の雪月花BOXは箱の中身が三段になっていて、開封していくと乱れ雪月花がキマる最高にカッコイイBOX。謎の一人用カードゲームと神サントラと神イラスト集が入った神セット。



改善されたロード。でも長いロード





サガスカを語る上でまずしておかなければならないのがロード時間の話。TGS2016で公開されたときはそのあまりの長さに不安がMAXに。その後、改善され公式に改善動画も上がったのですが、やっぱりそれでも長いっちゃ長いです。

戦闘シーン以外のロードはそこまで長いワケでは無く、戦闘もランダムエンカウントやシンボルエンカウントではなく、自分からフィールドマップ上の洞窟やシンボルを調べてからバトルを挑む形式なのでブチギレるほどのストレスではありません。ちなみに戦闘の頻度や数などはタクティクスオウガやFFTあたりが近い気がします。

ですが、サガスカはダンジョン探索などをカットした意欲作で、このゲームの面白さの99%は戦闘に詰まっていると言っても過言ではありませんし、ゲーム内容もほとんどが戦闘となっております。なのでやっぱりロード画面を見る機会は多く、その辺がクリアできたらなんと素晴らしい事か・・・!と思わずにはいられません。



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△行動選択後のReady...GO!も数やっていくとやっぱちょっと長いので改善してほしい所。無かったら無かったでちょっとサッパリしすぎる気もしますが。



ロード長ぇ!それでも損なわれないサガスカだけの楽しさ



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△敵のアクションが先に分かっていて、それにどう対処するかを楽しむタイムラインバトル。サガスカでしか味わえない面白さがここにあります。



今回の戦闘はシリーズで一番面白いと言っても過言では無いほど面白いです。バトルの1戦1戦には「EASY・NORMAL・HARD・VERY HARD」の難易度が付いています(これらはバトルごとに設定された難易度なので自分で変更などは出来ません)。

この4つの難易度を端的に現すとこんな感じ。

EASY:まずもって負けない。簡単に倒せる
NORMAL:誰かしら死ぬ事はあるが、まぁ倒せる
HARD:1手ミスると死が見えて、2手ミスると全滅


VERY HARD:やめとけ。


という風に割りと死にます。ですが大半は自分のミスなどが原因で、メガテンの様な「先行取れなかったの?マハムドオン!」といった感じではないので常に緊張感をもったバトルが楽しめます。

どうしても雑魚戦は○ボタン連打で終わらせてしまいガチなRPGが多いですが、サガスカに関しては1戦もそういったバトルはありません。EASYがEASYなのは「対処しやすいから簡単」なだけで対処しなかったら死ぬこともありえるのがサガスカの”バトル”です。

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△史上最高に失礼な失礼剣。こういったオチャメな楽しさも豊富に含んでいる紛れも無く”サガ”な本作。


捨て技のない全部本気のタイムラインバトル



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△技や術に使用するBP(星マーク)はパーティ全員で共有。これが非常に悩ましい。


サガスカのバトルは例えるならば”よく出来たカードゲーム”。技それぞれにコストがあり、敵の行動を阻止するスタン、敵の行動に割り込むリザーブ、敵の行動を遅らせるバンプ、単純に威力の高いモノ、すばやく行動できるモノなどといった風にかなり技や術ごとに明確に個性が付けられています。

その為、完全上位互換といったモノは無くどれも必要なパーツとなっているのがサガスカの魅力だと言えます。基本的なバトルのロジックを説明すると下記のような感じ(あくまで私の場合ですが)

威力が高く全体を攻撃できる術を打ちたい⇒しかし、術者は柔らかいし詠唱中はスタンやマヒで阻害されやすいので守らなくてはならない⇒敵の行動をスタンor安全に味方にパリィしてもらう。

これがまず基本の行動。そこに、さらに連撃というシステムが入ってきます。連撃は”味方と味方に挟まれた敵”を倒した時と”味方と味方に挟まれた味方”が死んだ時に(要するに誰かを倒したり死んだりして味方同士のアイコンがくっついたら発動する)攻撃で、タイムラインが繋がった人数による一斉攻撃をしかけるというモノ。

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△怒りステータスの鎧キャラと左の女性キャラの間の敵を倒したシーン。この場合、直後に5連撃がキマります。


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△さらに連撃に参加したキャラクターは次のターンの消費BPが減少するボーナス付き。高コストの技が腐りそうなBP共有へのアンサーがコレ。高コスト技を連打する爽快感はたまりません。



この連撃をいかに狙っていくかがバトルのキモ。バンプで敵の行動順を操作したり、自分が速く動ける技や、あえて遅い行動を選択したりして敵を挟んで倒すのがとても重要となっています。

これだけでも通常のRPGに比べて大分頭を使うほうなのですが、さらに重要なポイントが”敵も連撃をしてくる”ところ。

条件は味方の逆バージョンで”敵と敵に挟まれた味方”が倒された時と”敵と敵に挟まれた敵”を倒すと敵の連撃になります。喰らうと大体HPMAXでも瀕死もしくは死にます。なのでこれだけは絶対に回避しなければなりません。

と言った風に非常に考えてバトルを進めていくのが本作の楽しさ。


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△全体攻撃は非常に強力だが、うっかり敵と敵に挟まれている敵を倒してしまいガチ。打つ時は慎重に。



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△もちろんサガと言えば閃き。今回は閃いた技は追加攻撃として発動するので選択していた技が急に変わって大変!という事はありません。



テキストから見るサガらしさ。



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△賃上げ交渉をする姫。少しでも値切ろうモノなら殺す勢い。間違いなくサガのキャラクターです。


前述の通り、サガスカの面白さのほとんどはバトルに集約されていますが残りの部分はサガらしいやりとりだと私は思います。サガといえば「殺してでも奪い取る」や「私が町長です」などがあまりにも有名ですが、サガスカもこのエッセンスを存分に引き継いだ作品になっています。

主人公であるウルピナが、他国の女王に「頭腐ってる」呼ばわりされたり、他のキャラに至っては先代について「老害」で一蹴などなかなかハジけたテキストがそこかしこに散らばっています。

直接的な面白さに繋がる部分ではないですが「あぁ・・・サガをやっているんだな」と浸れる部分なのでとても大切です。その点サガスカはその成分が一際強い印象があるのでこちらも是非お楽しみください。



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△NPCの名前がルーグ村のネエちゃんというハジけっぷり。ウルピナの認識がコレだとしたら確かに頭腐ってます。



サガとしては100点。RPGとしては90点。



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△グラフィックがーとか言ってるヤツにはサガの面白さがわかっとらんのです。



サガスカは主人公が4人いて、すべて楽しむまでがサガスカ!という作品なので1キャラクターあたりのボリュームはさほど期待していなかったのですが、予想を大きく上回り1キャラ目に選んだウルピナで実に30時間ほどに。正直まだまだウルピナだけでもやり残したことがあるのでこのボリューム感は計り知れません。

どこから手をつけてもいいというフリーシナリオも健在で、未だに最初にプレイする人が一番多いウルピナ編ですらwikiが出揃っていないのがサガスカのボリューム感を物語っています。

ボリュームも満足ですし、難易度も非常に遊び応えのあるものでしたし、技や術の取り揃えも中々の充実感とかなり楽しめました。装備に関しては強化していく形式でショップでの購入等なく、ドロップか強化だけでしたが正直ショップでの購入は上位互換に金を払っていくだけなので私はなくても別にいいかなという感じでしたが寂しいという人もいるかもしれません。

新しいサガをやりたいという人にとっては100点の出来ですが、UIやロードなどにケチをつけようとすればいくらでもあるので、RPGとしては信者的な贔屓で見ても90点なのかなという感じ。

私自身まだまだあと3人の主人公をプレイしていく途中ですが、既に2人目をはじめるぐらいにはこのゲームに入れ込んでいるので、少しでも興味がある人は全く新しいRPG『サガスカーレットグレイス』をぜひ購入していつか語り合えるといいなと思います。




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主人公は自分で選ぶこともできるが性格診断で選んでもらう事もできる。

1週目はほとんどの人がウルピナになるとか。





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二週目はタリアでスタート。序盤がまったく違う展開なので飽きることなく楽しめています。

やりこみも考えるとペルソナ5と同じぐらい遊べるのでは・・・







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