映画説明



『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』

公開日:8月4日




解説

シリーズ累計発行部数1億部を超える荒木飛呂彦の大ヒットコミック「ジョジョの奇妙な冒険」初の実写映画化作。東宝とワーナー・ブラザース映画が初タッグを組み、原作の第4部「ダイヤモンドは砕けない」を、三池崇史監督×山崎賢人主演でスクリーンに描き出す。

共演には神木隆之介、小松菜奈、山田孝之、伊勢谷友介ら豪華キャストが集う。美しい海辺の町・杜王町(もりおうちょう)に暮らし、見た目こそ不良だが心根は優しい高校生の東方仗助は、「スタンド」と呼ばれる特殊能力の持ち主。

仗助のスタンドは、触れるだけで他人のケガや壊れたものを直すことができるというものだった。一見すると平和に見える杜王町では、このところ不審な変死事件が続発しており、一連の事件が自分とは別のスタンドを使う者たちによる犯行だと知った仗助は、町を守るために立ち上がる。

映画.comより


はじめに



みんな期待してなかったワリには高評価?らしい事などが当サイトでも取り上げられている実写版ジョジョ。正直まったくアテにせず期待しないで見に行ってきました。


引用画像

本日公開の実写映画『ジョジョ』見に行った人からは意外と高評価wwww「億泰が最高」「毛嫌いせずに鑑賞すべし」:はちま起稿

本日公開の実写映画『ジョジョ』見に行った人からは意外と高評価wwww「億泰が最高」「毛嫌いせずに鑑賞すべし」の記事詳細。国内最大のエンタメまとめメディアサイト。ゲーム情報、アニメや漫画、時事ネタなど、たくさんのネタを面白おかしく紹介します。

blog.esuteru.com
全文を読む



筆者のジョジョレベルはと言うと、原作コミックはすべて所持。最新作『ジョジョリオン』についても単行本が出ている範囲では読んでおります。知識のほうは『ジョジョの奇妙な百人一首 ザ・ワールド』は難なく遊べる程度にはセリフを覚えていますが、細かいところを突かれても大丈夫!というほどではないので間違い等あったらコメントで教えていただければ幸いです。





IMG_6519.JPG
▲ジョジョの名台詞が百人一首になっているグッズ。原作を読んだことがあれば2~3回目で”上の句”だけで札が取れるようになります。札を取ったときは声高らかにセリフを読むと楽しいグッズ。




今回も例に盛れず酷いネタバレは極力しない方向ですが原作のどの範囲までやっているか、原作との違いなどについては言及していくので前情報ナシで楽しみたい方は鑑賞後にお読み下さい。


原作再現度はどうだった?



ファンなら気になる原作再限度についてですが、正直高いとか低いとかという評価はこの作品には当てはまらない部分が多いです。というのも、そもそも原作と設定などが違う部分が多く、話の進み方についても大きくテコ入れがされています。分かりやすい部分で言うと山岸由花子が最初から登場。転校生設定になっている康一の世話役として先生から頼まれたことになっています。

その他にも、仗助が2年生になっていて本編ではまったく呼ばれていなかった「ジョジョ」呼びが同級生の間では普通になっていたり。

細かい所を上げればまだまだあるのですが、正直この変更点については「原作と違うからクソ!」とか声を荒げるような変更ではありません。(ある1つを除いては)

まぁどの変更も「本当に必要あったの?」って気持ちはなくならないですが今作はタイトルどおり「1章」なので「2章」見たら必要だったと思えるかもしれません。

セリフに関しては、有名どころは大抵抑えているのでは無いでしょうか。


20170208101437.png
▲詳しくは後述してますが山岸のヤバさは原作以上。ただ1章に出てきた意味は不明。



俳優さんたちの演技はどうだった?



山崎賢人のガタイで仗助は無理でしょ~とか賛否さまざまあるとは思いますが私個人の感想で言えば「概ねOK」だった気がします。ツイッターなどの話題通り虹村兄弟は見た瞬間「ああこんな感じこんな感じ」となりますし、承太郎の謎の帽子についても変に誤魔化さずそのままやってなお、ギャグっぽくはなっていませんでした。



2017y08m04d_200046468.jpg

thumb_d94382c0-f1ec-4352-ab88-b2ef73f88b21.jpg
▲原作を読んでいても全くわからない頭と一体化した帽子。本編では後ろからの映像もちゃんとあります。




2017y08m04d_190745282.jpg
▲評判のいい虹村兄弟。形兆は劇中でもカナリクールなカットが多く、億泰はあまりにも億泰。



ただ神木くんの康一はキャラがどうこうと言うより「こういう演技して」と言われてるんでしょうがワザとらしいリアクションなどが多く正直浮いた印象。活躍シーンの出来が悪いのもあってカナリ可愛そう。

山岸由花子は前述どおり康一の世話係。原作では康一が好きすぎるあまりの狂行だった、いわば「ヤンデレ」の先駆けみたいなものとして飲み込めますが、今作はなぜそこまで康一に構うのか今ひとつわからないのも気になるポイント。理由がわからなすぎてとにかく気持ち悪い。


small.jpg
▲とにかくパっとしない役回りにされてしまった神木くん演じる広瀬康一。”覚醒シーン”がダサい上に中途半端なお笑いシーンにされたりと本当に散々。



で、正直どうなのよ



結論から言うと全く面白くは無かったです。

カットや台詞がやたら説明臭く、見てる側に考えさせる事を徹底的にさせません。仗助のスタンド能力を解説する冒頭でも、不良を殴りつつ治療するだけでは飽きたらずシーンを追加して徹底的に分かりやすくしております。

もちろんソレが悪いとは言いませんがあまりにも多くテンポが悪い。もともと知ってる原作組はもちろん、原作を知らない人用といっても、もう少し客の知能を信じてもいいのでは・・・

お互いの能力を把握した上でのスタンドバトルは醍醐味ではありますが、スタンド能力を自分からペラペラと喋りだすのは映画にするとカナリ間抜けな感じに。

とくに承太郎vsアンジェロのシーンは酷く、アンジェロが承太郎の時止めの能力に戸惑っているところで承太郎が自ら解説します。どうなっとんのや。


バカでも分かる!ジョジョの冒険



この映画は端的に言うと↑こんな感じです。ちょっと視聴者が混乱しちゃうかな~ってタイミングでは絶対に誰かが説明セリフを吐いてくれるし、敵の攻撃もパッタリ止まります。

よってバカでも分かるジョジョではありますが”奇妙”ではありません。全部スッキリ!やったぜ。

かと思えば原作知ってると「え、ここ説明しなくていいの?」って所が省かれていたりします。アンジェロが仗助の祖父の行動を把握してるからこそ出来る行動などについても大事なセリフがすっぽ抜けている為かなり唐突です。

また、戦闘中のそれぞれの思考については全く触れないので原作とは違う非常にシンプルな内容。戦闘の”結果”だけは模倣してますが”経過”が描けていないのでジョジョらしさが損なわれている気がします。

中でも感動的なシーン、キメのシーンは冗長に「はい、ここ見て見て!」と言わなければ納得いかないらしくカナリ白けます。有名なセリフちゃんとやってますよ!みたいなアピールもスゴイ。

「立入禁止」の看板などもやたらバカデカイですし、感動シーンのBGMはとてもじゃないですがジョジョではないです。



▲この映画を見ただけで「ジョジョ?知ってる知ってる。こんなんでしょ?」とか言うとほぼ確実にファンからぶん殴られるので注意しましょう。殴ってこなかったら?ソイツをまずブン殴れ!ソイツはファンじゃあねぇ!!




他と比べてみると



散々書き殴りましたが、昨年とんでもないパンチをお見舞いしてきた『デスノートLNW』のように「はああああああああクソクソ&クソ~」と暴れるような出来ではないです基本的には。




引用画像

【レビュー】酷いと評判の映画『デスノートLNW』見に行って来た。これ、デスノートいる?:はちま起稿

【レビュー】酷いと評判の映画『デスノートLNW』見に行って来た。これ、デスノートいる?の記事詳細。国内最大のエンタメまとめメディアサイト。ゲーム情報、アニメや漫画、時事ネタなど、たくさんのネタを面白おかしく紹介します。

blog.esuteru.com
全文を読む
▲昨年の超大作デスノートLNW。登場人物全員の知能指数を極限までさげた上にみんな今何が起こっているかわかっていないという「登場人物全員エヴァQのシンジくん」というとんでもない映画。




9割はなんだか退屈な映画で盛り上がりどころあんまないな~という感想でした。よくも悪くもまぁ普通の実写化。ハリウッド版ドラゴンボールほどとんでもないワケでもないし、デスノートほど登場人物がバカなワケでもない。ほとんどが「ま、こんなもんか」って範疇に収まった凡作で終わるハズでした。




三池監督の最後の波紋



しかし、最後の最後にこの映画が「1章だ」というところが盛大に足を引っ張ります。

どうやらこの『実写 ジョジョ』は2章で早々にケリをつけたい、もしくはギリギリ引っ張って3章ぐらいで終わらせるつもりらしく、ラストシーンで「とんでもない改変」をぶっ放していきます。

その変更自体はまぁ「サプライズ」の範疇にギリギリ収まってるのですが、その攻撃があまりにもギャグ。ていうかスタンドの効果も変わっちゃってるし、お前手足ないのにどうやって・・・みたいなのも色々あってとにかく雑でヒドイ。

映画自体9割は本当に退屈で隣のウェイ系が寝てしまうような出来なので最後のソレだけを見に行くのはあまりオススメしませんがどうしても気になる方は劇場に。




CgGBd9aVAAAtK05.jpg





岩自体はよくできてたけど、名所解説ないのは寂しかった。






ジョジョの奇妙な冒険ダイヤモンドは砕けない第一章ビジュアルブック (愛蔵版コミックス)ジョジョの奇妙な冒険ダイヤモンドは砕けない第一章ビジュアルブック (愛蔵版コミックス)
荒木 飛呂彦

集英社 2017-08-12
売り上げランキング : 2971

Amazonで詳しく見る