2018.5.13 23:00

アニメ監督「リマスターでなんでも綺麗になることが正解じゃない」



アニメ監督の松尾衡さんより













アニメのリマスター版のブルーレイを観て”?”と思うことがあります。
僕らはフィルムの特性を見るために、美術ボードとキャラクターの色見本を数種類のフィルムで撮影するテストをしていました。
色、解像度、グレインをチェックしていたのです。

ところが、リマスターでは生のセルと背景を目指しているように感じる。
これで良いの?
そう思う。
あのテストの時のこだわりは、生のセルや紙に描かれた背景をありのまま映すことを目標にはしていなかった作品もあるはずだ。
フィルムマジックに頼っていた部分もあった。

パーフェクトブルー、千年女優を作った時に選んだフィルムは両作品で違う。
前者は青が強めで、解像度が荒いフィルムを選び、
後者はニュートラルで甘い絵が映る古いフィルムを選んだ。
この情報が消えてしまうなら、それはリマスターではなく改悪と感じる。
少なくとも当事者の僕は。

なんでも綺麗になることが正解じゃない。
映るはずがないと思っていた絵や、情報に利用したフィルムテイストが消えた絵。
それをリマスターと呼ばれることには抵抗を感じる。
最新作はどんどん新しい技術を入れたいと思う一方、昔の作品の扱いには気をつけたい。

















この記事への反応



これな、昔のテレビアニメだと特に顕著でさ。
灰色だと思ってたのが濃い紫色だったりさ…
いや、「原本」に忠実なのはわかるし、それはそれで資料的価値もあるとは思うけど、
当時の記憶の再体験とは違うという…(´・ω・`)


これアニメに限らず古い映画でも同じこと言えるんだよな モノクロ映画はリマスターBDよりもDVDで見る方が見やすい時もあったり

ブルーレイになって元が持っていた良さが喪われている作品ってよくあるよな。クラッシャージョウとか酷くって、買う気も起こらなかった。

ドット絵を鮮明に映して綺麗になったでしょーと同じだなぁと思う。
ドット絵はテレビのにじみも利用して中間色とか斜めを描いてたりするし
その通りだなぁ。


ああ!昔のアニメ映画の色気みたいなのって撮影するフィルムの特性もあったのか。

完全デジタルでも わざわざグレインを加える作品が多いのに、リマスターでグレインが消えたりしたら、そりゃあガッカリだよな。

レースゲーの背景がハード性能の向上ではっきり描画されすぎて逆にスピード感が無くなったのと同じかなあ。

ゲームでも聞かれるよな。ドット絵はドット滲みを前提として描いているから、くっきり映されてしまうと作成者の意図とずれてしまうという

富野も逆シャアBDに対して、似たような事いってるな。当時の制作陣の意図を汲み取れないリマスター化は改悪に繋がるか。任天堂は3DSのGBVCで残像を再現して失笑を買ったけど。

色については。あくまで嗜好品であるから、記録色より記憶色に寄せてほしいなあ、とは思います。
古い作品の細部が見えすぎてしまう問題も悩ましい。








松尾衡 - Wikipedia

松尾 衡(まつお こう、1968年7月13日 - )は日本のアニメ演出家、監督。現在はフリーランスだが、一時期マッドハウスに籍を置いていた時期がある。岐阜県出身。血液型はAB型。監督職として携わる時、日本のアニメで珍しくプレスコを採用することでも知られている。


作品リスト
テレビアニメ
ローゼンメイデン(監督、1,12話絵コンテ・演出、8話絵コンテ)
ローゼンメイデン トロイメント(監督、1,8,12話絵コンテ・演出、2,4,6話絵コンテ)
RED GARDEN(監督・絵コンテ・演出・声優(ブラザーB/コー先生役))
ローゼンメイデン オーベルテューレ(監督・絵コンテ・演出)
夜桜四重奏 ~ヨザクラカルテット~(監督・絵コンテ・演出)
夏雪ランデブー(監督・脚本・絵コンテ・演出・ED絵コンテ・ED演出)
革命機ヴァルヴレイヴ(監督・絵コンテ・演出・ED絵コンテ・ED演出)
など

OVA
デッドガールズ(監督、2話絵コンテ・演出、1話絵コンテ)
紅(監督・脚本・音響監督・絵コンテ・演出)
模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG(監督・絵コンテ・演出)
など

劇場アニメ
機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY(監督)
機動戦士ガンダム サンダーボルト BANDIT FLOWER(監督)
など











リマスターは古い作品になればなるほど難しくなると思う